【レポート】9月25日(日) 三浦綾子文学講演礼拝

新型コロナウイルス感染症対策のもと、仙台聖泉一本杉キリスト教会で三浦綾子文学講演礼拝が行われました。

10時~ 礼拝・講演

今回は「道ありき」(第5回 信仰への道)というテーマでお話がなされました。

前回までは「氷点」の4人の自殺者から言える4つのなくてはならぬものが語られてきましたが、語りつくせなかった事を3回にわたり取り上げて下さるということでした。

三浦綾子さんが信仰に導かれた重要な3つのステップを見ていきました。

一つ目は「聖書の言葉」

求道者だった綾子さんは、幼なじみのクリスチャンである前川正さんから聖書を開いて伝道の書(新改訳聖書「伝道者の書」)を読むように勧められ、「何の気なしに読み始めた書にわたしはすっかり度肝を抜かれた」そうです。当時、綾子さんは自分自身がかなり虚無的な人間だと思っていたため、「日の下には新しきものあらざるなり」と断言しているその言葉に何かが開けるということを感じました。また、この伝道の書の終わりにあった「汝の若い日に汝の造り主をおぼえよ」の一言にひどく心を打たれました。

長い病床の期間を過ごされた綾子さんは、いくら科学が進歩したといっても、自分の熱の出る原因すらわからない、そんな程度の科学じゃないかと思っていました。そのような時に、聖書の「もし人が、自分は何かを知っていると思うなら、その人は、知らなければならないほどの事すら、まだ知っていない」という言葉を読み、深い共感を覚えました。そして、知るべきことというのは神のことではないだろうかと思い、信仰に導かれたことが語られました。

二つ目は「パスカルの賭(かけ)」

綾子さんは哲学者パスカルの※「パンセ」を読み、パスカルの賭に興味を持ちました。

信仰はある意味、賭であると語られていましたが、神を信じて希望と実りのある人生を見い出す方々が与えられるようにと願わせられました。

※「パンセ(考えられたもの)」はパスカルの代表作で数多くの人生の格言が書かれている哲学書です。

三つ目は「安心の土台」

綾子さんは入院中に大きな地震に遭遇し、大きな衝撃を受け「この世には、絶対に安心できる場所などありはしないのだ」と思いました。そして、それまで漠然と読んでいた聖書を真剣に学ぶようになりました。

私たちも東日本大震災という未曽有の災害を経験しましたが、私たちは生きていく中で、揺り動かされる多くのものと隣り合わせにいます。なにが起こっても揺り動かされない”永遠に不動のもの”をしっかりと持ち続けさせていただきたいと思います。

「しかし、これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によって、いのちを得るためである。」ヨハネの福音書20章31節

☆参加者のコメント☆

今回のお話しをお聞きし、永遠不変のものに土台を置くことの大切さを教えられました。どんなに富や名声、健康などを手に入れたとしても、それは全て一時的なもので、拠り所にすることはできません。一方、神様を信じることで与えられるものは永遠に変わらず、絶対的な安心があると語られました。その土台に根差す者でありたいと思いました。(20代女性、Yさん)