【レポート】8月28日(日) 三浦綾子文学講演礼拝

新型コロナウイルス感染症対策のもと、仙台聖泉一本杉キリスト教会で第5回三浦綾子文学講演礼拝が行われました。三浦綾子読書会顧問の長谷川与志充先生が、今回もLIVE配信で三浦綾子代表作「道ありき」についての講演を行ってくださいました。

10時~ 礼拝・講演

これまで、「道ありき」の土台となる「氷点」という作品のメッセージが語られてきました。「氷点」の4人の自殺者から言える4つの「なくてはならないもの」が、私たちにとって「生きる理由」であり、それは①人生の目的 ②自分の存在価値 ③罪の赦し ④将来への希望の4つであると示されています。今回のテーマは「④将来への希望」でした。

はじめに「道ありき」の中で、「必ず治ります」という確信に満ちた牧師の言葉に、三浦綾子さんが希望が与えられたことが語られました。

また、「明日のあなたへ」という作品の中から「神の書かれるシナリオと、あなたの書かれるシナリオとは異なるのです。」という箇所が挙げられ、聖書の中で神様のシナリオ(=ご計画)について語られている箇所が開かれました。

エレミヤ記29章11節

「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。ー主の御告げーそれはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。」

この言葉は、苦難にあい、悲惨な状況にあるバビロンの捕囚のユダヤ人に対して、神様が語られた言葉です。ユダヤ人たちは、70年後に開放され、祖国に戻ることが許されます。このことから、目の前にある現実が苦しいものであっても、神様は私たちに希望を与えて下さる方であるということ、神様のご計画は私たちには計り知れないものであることが語られました。

最後にルツ記2章20節が開かれました。

モアブという異国へ移り住んだユダヤ人ナオミとその夫エリメレクは、二人の息子をその地の女性(オルパ、ルツ)とそれぞれ結婚させて暮らしていたが、エリメレクと二人の息子に先立たれてしまった。

「生きている者にも、死んだ者にも、御恵みを惜しまれない主」

ルツ記は、ルツやナオミ(=生きている者)を中心に読む傾向がありますが、長谷川先生はナオミの夫(エリメレク)や、二人の息子という「死んだ者」に焦点を当てて下さいました。亡くなった者たちは、残された家族を守って下さいと神様に祈ったのではないか?神様はその祈りをも受け止めて下さり、祈りに応え、祝福して下さったことが語られました。

三浦綾子さんも、死後に沢山の本が出されており、今も三浦綾子さんの伝道のわざが残され、人々を導いていることが祝福であると話されました。死んだ者にまで祝福を与えて下さる神様の壮大さを通して、神様のご計画のスケールの大きさに触れつつ、神様が私たちに希望を与えて下さる方だという事を改めて感謝する時となりました。

☆参加者のコメント☆

初回から参加させていただいています。今回のテーマは「将来への希望」でした。長谷川先生を通して、背後にある神の愛とスケールの大きさに触れさせて頂き、胸が熱くなる思いでした。ありがとうございました。(50代 女性)