新型コロナウイルス感染症対策のもと、仙台聖泉一本杉キリスト教会で三浦綾子文学講演礼拝が行われました。
10時~ 礼拝・講演
三浦綾子読書会顧問の長谷川与志充先生が、三浦綾子代表作「道ありき」についての講演を今回はリモートという形で行われました。
ご年配の方から中学生まで幅広い年代で共に学ぶ機会が与えられました。
前回、第1回目読書会にて「道ありき」の土台となる「氷点」という作品のメッセージの中から、人生において「なくてはならないものとは何か」を「氷点」の4人の自殺者から言える4つのものとして①人生の目的 ②自分の存在価値 ③罪の赦し ④将来への希望であると示されました。今回は①の人生の目的について詳しく語られました。
「わたしには生きる目標がなかったのである」と三浦綾子さんのかつての叫びが冒頭で語られています。
敗戦後、天皇のために生きていた日本人のほとんどが人生の目的を失っていました。三浦綾子さんもその1人でした。しかし、救いを受けクリスチャンとして生きることが与えられた後に人生は希望に満ち溢れたのでした。
三浦綾子さんがクリスチャンとして信仰の道を歩もうとするきっかけに、前川正さんという人物が大きく関わってきていることが「道ありき」で語られています。彼の三浦綾子さんに対する救われてほしい、神様に出会ってほしいという切実な祈り、そして「綾ちゃんが生きるためなら命もいらない」と言った発言から「神を愛し、隣人を自分自身のように愛する」とはこのような姿勢であるということが示されました。そしてその行動から三浦綾子さんが心動かされ、キリストを尋ね求めたいと思ったと書かれています。
クリスチャンとして伝道していく際に、隣人のために本気になって祈り、愛するということ、そしてそれが心からの福音につながっていくことが前川正さんの行動から語られ、とても感謝な時であり、クリスチャンとして私自身もそう歩ませていただきたいと強く思わされた時間でした。
☆参加者のコメント☆
三浦綾子さんの人生に大きな影響を与えた前川正という人物の、性別などを超越し一人の人格に向けられた真実の愛に触れて、頭を殴られたようなショックを受けました。このような愛が無ければ人をキリストに導くことなど出来ないことを思い知らされ、自分の今までの愛がみすぼらしく思えて、もっともっと大きく強く深く一つ一つの人格を愛していかなくてはならないと思わされました。(Yさん、60代)